アーネスト博士の秘蔵標本4[鉱石ランプ]







アーネスト博士の秘蔵標本4[鉱石ランプ]
¥7,580
SOLD OUT
―時刻は午前六時半、製作所二階のサンルーム。
「……で、結局あんな朝っぱらに博士は何しに来たんだよ」
あまりにも非常識な博士の訪問時間に、眉間に皺を寄せ、不機嫌さを隠せないロカ。
それもそのはず、彼が製作所を訪れたのは空が白み始めた早朝4時。
博士の元気過ぎるモーニングコールで三人は無理矢理起こされたのだ。
ノアは、今朝の空のように青から紫へと変わりつつある夜明けのティザーヌ― マロウブルーティーの色彩を見つめながら、博士の返事を待つ。
「フッフッフ…実はな」
如何にも嬉しくて仕方ないという笑顔を浮かべ、博士は持参していた古いボストンバッグから、ガラスで出来たような何かを幾つか取り出しテーブルの上に置いた。
置いた振動で4つのティーカップがカタタンッ、と鳴ったのは、それなりに重みのある証拠だ。
「……大きな鉱石の結晶の形をしていますね」
ノアがまじまじとそれを見つめる。
博士がテーブルに置いたそれらの色、形は様々だが、皆鉱石のような形状だ。
「あぁ。これは[鉱石ランプ]といって、最近妖精の国を訪問した時に、鍛冶屋のドワーフから入手したのだよ。
何でも、妖精の国ではかなりの人気らしい(о´∀`о)」
それを聞いた妖精の国出身のイーユンが、口にしていた紅茶のカップを静かに置いて優雅に微笑んだ。
「ふふっ、彼らは光る物やキラキラした音、そして鉱石が大好きですからね。
天然石の中に妖精が宿っている事があるくらいです」
その補足に大きく頷いた後、博士は申し訳なさそうな顔をして頭をポリポリと掻いた。
「しかしその帰りで、こっちの時間が分からなくなって夕方と勘違いしてしまい、早朝に来てしまったのだ。すまんな」
眉を八の字にして笑いながら、彼は話を続けた。
「そしてランプと言うからには、この鉱石は内部から光を放つんだ……本当は。」
「「「本当は…?」」」
ノア、ロカ、イーユンの三人が同時に聞き返す。
そこで博士は少しバツが悪そうな顔をした。
「妖精界は、光を放つエネルギー源の原理が、この人間の世界とは根本的に違うのだよ。
この鉱石ランプもあちらでは光っていたのだが、こちらに持ち帰ったとたんに、光を失ってしまった……」
彼は、シュン…として光らなくなったテーブル上の鉱石ランプを見つめる。
と、博士がバッと顔を上げてキラキラした目をノアに向けた。
「そこでだ!
ノアよ、この鉱石ランプを、こちらの世界で光るように作り直して欲しい!」
子供のような期待の眼差しを向けられ、ノアは狼狽えた。
「何とか頼む!
親友として一生のお願いだ(><)フゴフゴ」
「その所長への一生のお願いというのはこれで33回目くらいですよ。
しかもお菓子を食べながらお願いする人がいますか」
「フン、同感だ」
口いっぱいにマドレーヌを頬張る博士にイーユンがすかさずツッコミを入れ、ロカがそれに同意する。
そこで、鉱石ランプを手に取りいろいろな角度から観察していたノアが口を開いた。
「……なかなか時間は掛かりそうですが…
別に一生のお願いでなくとも、私で良ければ具現化させて頂きますよ(^^)
こんな素敵なものを持ち帰ってくれてありがとう、博士」
「…おぉそうか!頼まれてくれるか!
こちらこそありがとう、ノア!!
ははは、やっぱり君は私の親友だ~o(^o^)o」
「抱き付かないで下さい博士、苦しいです」
そのやり取りを見ていた助手二人は、溜め息を漏らしつつも静かに笑い合った。
「所長は博士に優し過ぎです」
「同感だ」
賑やかなティータイムのテーブルに乗る鉱石ランプが、心なしか既に光って見えた博士であった。
...................................................................................
●サイズ
[鉱石ランプ本体(最長部分)] 高さ24㎝・横12㎝・奥行き10.5㎝
[重さ](本体のみ)約660g
[電球ソケット] コード長さ2m(中間スイッチあり)・口金17E・定格電圧100V・定格消費電力40W]
...................................................................................
◆使用する電球によって色合いが変わります。
※ソケットには40Wまでの電球が使用可能ですが、熱が籠りやすい形状の為、電球型蛍光灯(熱が発生しにくい)または25wの白熱球をご使用下さい。
(40Wの白熱球も使用可能ですが、本体がだいぶ熱くなります)
●電球型蛍光灯(昼光色)
●電球型蛍光灯(電球色)
●白熱球25w
のうちいずれか一つをお付けしますので、ご希望の電球を備考欄にご記入下さい。
◆製作者の技術不足の為、はんだ線(黒い線の部分)があまり綺麗でない部分(2枚目の写真をご参照下さい)があり、価格を低くしております。
ご購入の際は、その点をご了承頂いた上でご注文をお願い致します。
(ランプとして使用される上での問題はございません)
※今後も別の色、形状の鉱石ランプを製作していきますが、技術の向上に伴い価格も上げていく予定です。
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【※注意点等※】
・こちらの作品は再販不可です。
・作品の在庫は一点ですが、こちらはminneの方でも同時販売しており、メインサイトとご注文のタイミングが重なった場合は先にご注文頂いた方が優先となり、後にご注文頂いた方はキャンセルとさせて頂きますので、恐れ入りますがその際は何卒ご了承下さい。
・はんだ線部分は錆止めとしてポリワックスを塗布して馴染ませております(匂いなどはしません)。
※可能であれば、一年に一度程度はんだ線部分をポリワックス(カーワックスでも代用可)をスポンジに含ませて磨いて頂きますと更に錆の発生を防げます。
・電球ソケットを装着する本体内側の輪の部分の一部に、若干尖っている部分がございますのでご注意下さい。
・ご不明な点等ございましたら、どうぞお気軽にご連絡下さい。
・こちらの作品は、ご注文後5日以内に発送予定です。
「……で、結局あんな朝っぱらに博士は何しに来たんだよ」
あまりにも非常識な博士の訪問時間に、眉間に皺を寄せ、不機嫌さを隠せないロカ。
それもそのはず、彼が製作所を訪れたのは空が白み始めた早朝4時。
博士の元気過ぎるモーニングコールで三人は無理矢理起こされたのだ。
ノアは、今朝の空のように青から紫へと変わりつつある夜明けのティザーヌ― マロウブルーティーの色彩を見つめながら、博士の返事を待つ。
「フッフッフ…実はな」
如何にも嬉しくて仕方ないという笑顔を浮かべ、博士は持参していた古いボストンバッグから、ガラスで出来たような何かを幾つか取り出しテーブルの上に置いた。
置いた振動で4つのティーカップがカタタンッ、と鳴ったのは、それなりに重みのある証拠だ。
「……大きな鉱石の結晶の形をしていますね」
ノアがまじまじとそれを見つめる。
博士がテーブルに置いたそれらの色、形は様々だが、皆鉱石のような形状だ。
「あぁ。これは[鉱石ランプ]といって、最近妖精の国を訪問した時に、鍛冶屋のドワーフから入手したのだよ。
何でも、妖精の国ではかなりの人気らしい(о´∀`о)」
それを聞いた妖精の国出身のイーユンが、口にしていた紅茶のカップを静かに置いて優雅に微笑んだ。
「ふふっ、彼らは光る物やキラキラした音、そして鉱石が大好きですからね。
天然石の中に妖精が宿っている事があるくらいです」
その補足に大きく頷いた後、博士は申し訳なさそうな顔をして頭をポリポリと掻いた。
「しかしその帰りで、こっちの時間が分からなくなって夕方と勘違いしてしまい、早朝に来てしまったのだ。すまんな」
眉を八の字にして笑いながら、彼は話を続けた。
「そしてランプと言うからには、この鉱石は内部から光を放つんだ……本当は。」
「「「本当は…?」」」
ノア、ロカ、イーユンの三人が同時に聞き返す。
そこで博士は少しバツが悪そうな顔をした。
「妖精界は、光を放つエネルギー源の原理が、この人間の世界とは根本的に違うのだよ。
この鉱石ランプもあちらでは光っていたのだが、こちらに持ち帰ったとたんに、光を失ってしまった……」
彼は、シュン…として光らなくなったテーブル上の鉱石ランプを見つめる。
と、博士がバッと顔を上げてキラキラした目をノアに向けた。
「そこでだ!
ノアよ、この鉱石ランプを、こちらの世界で光るように作り直して欲しい!」
子供のような期待の眼差しを向けられ、ノアは狼狽えた。
「何とか頼む!
親友として一生のお願いだ(><)フゴフゴ」
「その所長への一生のお願いというのはこれで33回目くらいですよ。
しかもお菓子を食べながらお願いする人がいますか」
「フン、同感だ」
口いっぱいにマドレーヌを頬張る博士にイーユンがすかさずツッコミを入れ、ロカがそれに同意する。
そこで、鉱石ランプを手に取りいろいろな角度から観察していたノアが口を開いた。
「……なかなか時間は掛かりそうですが…
別に一生のお願いでなくとも、私で良ければ具現化させて頂きますよ(^^)
こんな素敵なものを持ち帰ってくれてありがとう、博士」
「…おぉそうか!頼まれてくれるか!
こちらこそありがとう、ノア!!
ははは、やっぱり君は私の親友だ~o(^o^)o」
「抱き付かないで下さい博士、苦しいです」
そのやり取りを見ていた助手二人は、溜め息を漏らしつつも静かに笑い合った。
「所長は博士に優し過ぎです」
「同感だ」
賑やかなティータイムのテーブルに乗る鉱石ランプが、心なしか既に光って見えた博士であった。
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●サイズ
[鉱石ランプ本体(最長部分)] 高さ24㎝・横12㎝・奥行き10.5㎝
[重さ](本体のみ)約660g
[電球ソケット] コード長さ2m(中間スイッチあり)・口金17E・定格電圧100V・定格消費電力40W]
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◆使用する電球によって色合いが変わります。
※ソケットには40Wまでの電球が使用可能ですが、熱が籠りやすい形状の為、電球型蛍光灯(熱が発生しにくい)または25wの白熱球をご使用下さい。
(40Wの白熱球も使用可能ですが、本体がだいぶ熱くなります)
●電球型蛍光灯(昼光色)
●電球型蛍光灯(電球色)
●白熱球25w
のうちいずれか一つをお付けしますので、ご希望の電球を備考欄にご記入下さい。
◆製作者の技術不足の為、はんだ線(黒い線の部分)があまり綺麗でない部分(2枚目の写真をご参照下さい)があり、価格を低くしております。
ご購入の際は、その点をご了承頂いた上でご注文をお願い致します。
(ランプとして使用される上での問題はございません)
※今後も別の色、形状の鉱石ランプを製作していきますが、技術の向上に伴い価格も上げていく予定です。
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【※注意点等※】
・こちらの作品は再販不可です。
・作品の在庫は一点ですが、こちらはminneの方でも同時販売しており、メインサイトとご注文のタイミングが重なった場合は先にご注文頂いた方が優先となり、後にご注文頂いた方はキャンセルとさせて頂きますので、恐れ入りますがその際は何卒ご了承下さい。
・はんだ線部分は錆止めとしてポリワックスを塗布して馴染ませております(匂いなどはしません)。
※可能であれば、一年に一度程度はんだ線部分をポリワックス(カーワックスでも代用可)をスポンジに含ませて磨いて頂きますと更に錆の発生を防げます。
・電球ソケットを装着する本体内側の輪の部分の一部に、若干尖っている部分がございますのでご注意下さい。
・ご不明な点等ございましたら、どうぞお気軽にご連絡下さい。
・こちらの作品は、ご注文後5日以内に発送予定です。